バグダッド日誌 (2006年3月9日)

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バグダッド 日 誌 ( 3月 日 )

0 バグダッドの取

戦国時代には 、 「 草 」 という忍びがいたという 。 村人になりすまし世論の実情を主人に報告する者達だ 。 ここバグ ダッドにもいる 。 彼らこそバグダッド ・ モスキートー ( BM ) と呼ばれる人たちだ 。 先日パグダッド中心部にあるIZ ( イン ターナショナルゾーン ) で実施されるBM報告に参加した 。 彼らは全員がバグダッド市民であり 、 学校の先生 、 会社員 、 学生 、 主婦等様々な階層から選ばれている 。 歌はあるもののきれいな英語を話し 、 今バグダッド市内で 、 一般市民は どう考え 、 どのような流言が広まっているのか 、 米国に対してどう考えているのか等を報告する 。 私は会議の写真を 撮ろうとして断られた 。 それはそうであろう 。 彼らは米軍に協力していると反乱分子に知られたら 、 命を狙われるので ある 。 うかつだった 。 彼らの意見発表は非常に活発で 、 自分の意見を交えて実に堂々と発表する 。 その構成は12 名で 、 そのうち8名が女性であった 。 千夜一夜物語に出てくる女性は 、 きっとこのような人たちだろうと想像させるよう な美しい人たちばかりだ 。 私はサプライズィング ・ アッタクを受け 、 思わず見とれて 、 訂正 、 聴き入ってしまった 。 休題 時間に 、 小平学校で鍛えたアラビア語で 「 アッサラームアライクン 、 アニ イス | 今日は 。 私はといいま す 。 ) 」 と話しかけてみた 。 イラクの方言などを言ったら大人気になって 、 バグダッド市民の美しい方々と友達になってし まった 。 彼女らが持参した手料理のイラク郷土料理もご馳走になり文化交流にもなったと同時に 、 アラビア語を勉強し ようというモチベーションが高まった 。 次のBM会合にも一般市民の意見を聞くために 、 諸手を挙げて参加希望し

たい 。

0 バグダッド夜景の感想

IZでのBM会合が1500で終了した後 、 ヘリポートに前進したところヘリが飛ばなくなった 。 近傍でのIED及びSAF 複合攻撃による影響でフライトできたのが2300になってしまった 。 しかしそのおかげで上空からバグダッド市街の夜 景を見ることができた 。 完全無灯火のヘリでパイロットは暗視ゴーグルを使用して飛行している 。 パイロット前面の計 器類も全て無灯火であり 、 機内の我々もフラッシュ撮影は論外で 、 腕時計の確認灯すら禁止されてのフライトだ 。 上空 から見るバグダッド市街の明かりは 、 予想に反して実にきれいだった 。 政情不安定でありもっと暗いと思ったのだが 、 一般庶民は力強く生活していると感じた 。 しかし管制灯火されたキャンプ ・ ビクトリーに近づくにつれて 、 まるでブラック ホールのように真っ暗なキャンプを上空から見て現実を認識した思いだった 。

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