バグダッド日誌 (2006年5月12日)

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「 バグダッド 日 誌 ( 5月12日 )

0褒章ありがとうございました 。 5月8日 、 業務支援隊長の搭乗している英軍C - 130がバグダッドに到着する時間が近づいたとき 、 うだるような暑 さから一転 、 ほんの1 ~ 2分ほどの間に砂嵐が吹き荒れた 。 地上の視界は約30m 、 送迎のためBIAPに着いた時は 、 空港が閉鎖されていた 。 バグダッド上空を2時間近く旋回し続け 、 最後のトライでようやく着陸した英軍機から降りてき た隊長以下バグダッド訪問のメンバーは 、 さすがに疲れた様子だった 。 おまけに 、 BIAPから日本コンテナまでは車で 30分 、 狭い車での移動でなおさら疲れがたまる 。 日本だと 、 「 まず 、 風呂に入ってゆっくりして下さい 。 」 というところだ が 、 ここではそうすることもできない 。 そのお疲れの中 、 「 ここに来る目的の一つは 、 に渡す褒賞状を持ってくる ことだった 。 」 と隊長に言われ 、 改めて感激した 。

その伝達式は翌日 、 日本コンテナの中で行われた 。 手渡された賞状を拝見すると 、 第12号である 。 陸幕長の褒章と いうのはどのような人がどのような時にいただくのか 、 この12号というのは 、 陸幕が始まってから12号なのか 、 それ

とも年度か 、 または 、 陸幕長就任からの数なのか … 。 いずれにせよ 、 とても希有なものであることに違いなく 、 数多 い陸上自衛官の中でも 、 これを手にすることの出来る人は極めて少数であり 、 改めて身に余る光栄であることを痛感 した 。 また 、 同時に手渡された記念品には 、 何と私の個人名が刻まれており 、 このバグダッドの地に自分の名前を刻 んだ気がして 、 またまた感動を覚えた 。 この場をお借りしまして 、 改めてお礼申し上げます 。 この栄誉ある褒章は 、 私の自衛隊生活の中での最高の栄誉で す 。 本当にありがとうございます 。 また 、 私のイラク派遣に多大な協力をいただいた方々 、 派遣中の業務を代行してく れている方々ほか 、 関係する皆様に感謝するとともに 、 留守を心配することなく 、 こちらでの勤務に専念していられる 環境を与えてくれている妻をはじめ家族に本当に感謝しております 。 この賞を励みとして残る派遣期間 、 また 、 残る自 衛隊生活を努力していきたいと思います 。

○ 日本について

先日 、 バグダッド訪問者の帰隊の送迎でBIAPIに行った際 、 米兵と長時間話す機会を得た 。 2人はキャンププロスパ リティー ( バグダッド市内 ) に在駐しており 、 休暇で米国に一時帰国するということであった 。 一人は軍曹でもう一人は 伍長 、 しばらくよもやま話をしていると 、 日本隊のことを最先任曹長から聞いてよく知っているとのこと 。 彼らの所属す る部隊最先任曹長はおそらくサージャント ・ メイジャー会議に参加しており 、 日本隊のことを紹介してくれたのだと感じ た 。 まさかキャンプ ・ プロスパリティーにまでサージャント ・ メイジャー会議の内容が伝わっているとは思わず 、 少なから ず驚いた 。 褒賞を頂いたことを励みとし 、 ここにいる限り 、 日本について説明し続けたいと感じた 。