バグダッド日誌 (2006年5月5日)
バグダッド 日 誌 ( 5月5日 )
○外務省から初 、 キャンプ ・ ヴィクトリー訪問
在イラク日本大使館から足木公使が 、 我々バグダッド連絡斑を激励のためキャンプ ・ ヴィクトリーを訪問してくださっ た 。 日本大使館はインターナショナル ・ ゾーン ( 米軍管理地域 ・ 米国大使館 、 多国籍軍司令部戦略部門が所在 ) から 南へ約3km程離れたバグダッド中心街 ( 各国の大使館が多数所在している地域だが 、 米軍の管理地域の外 ) にあり 、 バグダッド連絡班が所在するキャンプ ・ ヴィクトリーまでは 、 約15kmほど離れている 。 ( 別紙参照 ) 15kmという距離は近いように感じるが 、 日本大使館からキャンプ ・ ヴィトリーへの地上移動は危険が伴うため米 軍のヘリを利用しなければならない 。 ヘリのチェック ・ インを離陸1時間前までに実施しなければならないため 、 日本大 使館からキャンプ ・ ヴィクトリーに移動するために 、 なんだかんだで片道約2時間を要する 。 また 、 日本大使館からイン ターナショナル ・ ゾーンまで約3kmとはいえバグダッド市街を移動しなければならない 。 ( 陸上移動は 、 外務省が雇用 しているイラク ・ セキュリティー会社の要員が警護 ) 「 このように時間 ・ 治安面に障害がある中 、 今回の訪問が実現したのは 1等書記官の働きかけが大きかったようだ 。
1等書記官は防衛庁 ( 空幕防衛部 ) を昨年定年退官され 、 現在外務省で勤務している 。 1等書記官と我々が密に 連絡を取り合っているうち 、 バグダッド連絡班の活動を宣伝をしてくれ今回の公使訪問が実現した 。 公使は大変気さくな人柄で 、 我々の普段の生活を見たいと希望されていた 。 そこで日本隊の勤務場所 、 宿泊場所を 紹介したが 、 更に美味しくもないキャンプ ・ ヴィクトリーの食堂での喫食まで希望され 、 我々の生の生活の一部を体験 して頂いくことができた 。
日本大使館の勤務状況もなかなか大変なようで 、 半日足らずの短い訪問であったが一気にお互いの親近感が湧き 、 戦友意識を共有することができた 。 ( 公使には甚だ失礼であるが … ) 大使館員は基本的に大使館から一歩も外に出る ことはなく 、 今回の訪問のお陰で公使と 書記官は久しぶりに10m以上の空間を見ることができたそうだ 。 また補給 品も不足しているようで米軍PXで食材 、 タオル 、 ペーパー ・ バックの本等を購入されていたのが印象的であった 。 日 本大使館の方が治安面では厳しい状況ではないかと想像するのだが 、 公使は我々の安全確保について心配され 、 バグダッド連絡斑全員に激励の言葉をかけてくださった 。 今後益々外務省と協力しあいサマーワのため日本のため努力したい 。