バスラ日誌 (2006年4月5日)

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「 脳 」

バスラ日誌 ( 4月5日 )

1師団司令部の敷地の周りには窪地があり 、 そこに水がたまって池のようになっている 。 何という名前の

植物かはわからないが 、 葦のような植物が生い茂り 、 夜になると蛙の大合唱が聞こえてくる 。 イラクに来 て蛙の鳴き声が聞けるとは思わなかった 。

1月にこちらに来た時から蚊はたくさんいたのだが 、 そのころの奴には全く刺されなかった 。 ところが 、 最近の蛇は成長したのか 、 刺されるとかなり痛痒い 。 また 、 蝋が多くなってきたのには閉口している 。

イラクのトンボはなぜかでかい 。 最初にお目にかかったのは 、 外で煙草を吸っていた時で 、 急に目の前 に現れたものだから 、 トンボだとは思わず 、 びっくりして煙草を落としそうになった 。 イラクには嬢もちゃんといる 。 誰が捨てたのかわからない飴玉に群がって 、 せっせと動き回っている 。 巣穴とおぼしきところから 、 目標地点まで一列縦隊で前進している姿は日本の蟻と同じである 。 イラクには鳥もいる 。 昼間 、 日本の雀にそっくりな小島が 、 可愛い声でさえずりながら飛んでいる 。 夜 になると少し大型の鳥が変な声で鳴きながら 、 その辺を行ったり来たりしている 。 鳥目ではないようだ 。 「 イラクの月は 、 不思議である 。 日本でも月が欠けたり満ちたりするのは当たり前だが 、 イラクの三日月 は 、 真下に弧を描いて輝く上弦の月である 。 日本の上弦の月は 、 右半分が輝くのだが 。

少し余裕がある時は 、 イラクの自然に注意を向けてみる 。 今のところ 、 まだ日本で経験したことがない ような暑さは体験していないし 、 ひどい砂嵐にも遭遇してはいない 。 これからどんな未知との遭遇が待っ ているのだろうか 。 などと考えている時 、 警報が鳴り現実に引き戻された 。 ロケット弾1発 、 攻撃9回 、 20発目 。 警報が解除され 、 報告を終えて宿舎にもどり 、 そろそろ寝ようと思っていたら 、 ドンという音 がして 、 キーンという飛翔音らしきものが聞こえた 。 続けて爆発音が2回 、

を起こして 、 アー マーを着させていると0328警報が鳴った 。 0330別部屋の の 無事を確認 、 ロケット弾3発 、 攻撃10回目 、 23発目 。 0358警報は解除された 。 2 本日曇り 、 風強し 。 バスラ5名 、 極めて健康

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